野上元・小林多寿子編『歴史と向きあう社会学:資料・表象・経験』(ミネルヴァ書房)

歴史と向きあう社会学: 資料・表象・経験

歴史と向きあう社会学: 資料・表象・経験

歴史学と重なる部分もあり、もちろん少しズレる部分もある社会学における歴史研究。その多様さ(・図々しさ(笑))を味わっていただきたいです。研究テーマや対象ではなく、歴史にどうアプローチするかという「方法」についての実践例を集めた論集です!
目次の紹介↓

序 章 社会学が歴史と向きあうために(野上 元)
 第Ⅰ部 歴史資料の創造性
第1章 社会学の史料としての写真の可能性(菊池哲彦)
第2章 歴史的資料としての社会調査データ(佐藤香・相澤真一・中川宗人)
第3章 地域で地域の歴史を書く(高田知和)
第4章 京水の幻影、鷗外の追憶(香西豊子)
 第Ⅱ部 歴史表象の文化政治
第5章 家族写真から震災をまなざす(角田隆一)
第6章 都市祭礼の継承戦略をめぐる歴史社会学的研究(武田俊輔)
第7章 ニュータウンにおける経験の地層と語りの実践(金子 淳)
第8章 サブカルチャーと昭和の記憶(高野光平)
第9章 新自由主義時代の歴史観光まちづくり(野上 元)
 第Ⅲ部 歴史経験の再帰性
第10章 語り継がれる物語の社会的文脈(桜井 厚)
第11章 産婆の近代と出産の医療化(大出春江)
第12章 エスニックな場所、多人種の痕跡(南川文里)
第13章 「ドイツ統一」に関する東ドイツ社会科学者の経験(飯島幸子)
第14章 オーラルヒストリーと戦争体験の〈歴史化〉(小林多寿子)
あとがき
索  引
コラム
 1 歴史社会学におけるデータ批判(佐藤健二
 2 社会学歴史学の間(佐藤卓己
 3 記憶の霞みと小刻みな自分の死(藤村正之)